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2020.04.23 コラム

今や大人気の高級ブランドであるバレンシアガ。果たしてこの人気はいつまで続くのか?

近年飛ぶ鳥を落とす勢いのある高級ブランド「バレンシアガ」
今では人気ブランドとしてすっかり定着したバレンシアガですが、果たしてその理由とは?
またこの人気はいつまで続くのか。

伊賀井
伊賀井
今回は鑑定士目線でその動向を解説していきます。

シティがアイコンバッグとして爆発的人気に

2001年に発表された「シティ」は、エディターズバッグ(雑誌の編集者が仕様するバッグ)として爆発的人気に。
また、サイズも「ミニシティ」や「ジャイアントシティ」、「シティ」シリーズではありませんが、中間サイズの「ファースト」など豊富に展開しています。
小さなミラー付きというのも女性にとっては嬉しい工夫ですね。

バレンシアガは「シティ」の人気に便乗するかたちで、「パートタイム」「ヴェロ」「タウン」といった「シティ」と見た目がさほど変わらないラインを続々と発表。
しかし、残念ながらその人気は一過性のものに過ぎず、次第に人気は薄れていきます。

これはブランドあるあるですが、ある一つのラインが爆発的に人気となり、その人気に便乗するかたちで同じような商品を製作し続けるとユーザーに「飽き」が生じてしまいます。
バレンシアガも例外ではなく、この負のスパイラルにハマるかたちで徐々に低迷。
今では「シティ」の買取相場も、人気絶頂当時の半額以下になってしまいました。

一過性の人気であるかどうかを見極めるのは簡単ではありませんが、ブランド側としてはユーザー目線で商品を発表する必要があります。
同じような商品ばかりを製作し、デザインを刷新することを恐れ、今までの人気に胡坐をかいていると必ず足元をすくわれます。
似た系譜として、「コーチ」や「ボッテガヴェネタ」、「ゴヤール」といったブランドもこれに当てはまると言って良いでしょう。

しかし、バレンシアガはこの低迷から見事に抜け出すことに成功します。
それは一体なぜでしょうか?

デザイナーを変えることで従来のイメージを逸脱した商品を発表

それぞれの高級ブランドがデザイナーを変えるということは、従来のデザインに見切りをつけ、ブランドとしても新たな一歩を踏み出すとてもリスキーなこと。
デザイナーを変更し、従来のイメージを刷新することで、既存顧客が離れていくことも十分に考えられ、また同時に新規顧客を獲得できる保証もありません。

しかし、バレンシアガは2012年にファッション業界でも注目を集めていたアレキサンダー・ワンにデザインを託します。
アレキサンダー・ワンは若くしてファッション業界で成功を収めた一人で、独自性の高いデザインが評価されていました。

 

アレキサンダー・ワンは従来のデザインを一新するというよりは、よりラグジュアリーでクラシカルなデザインを追求。
「ル・ディス」という新たなラインを発表しますが、「シティ」のようなインパクトは残せず、たった3年足らずでデザイナーを解任されます。
本人は自分のブランドに集中したいとの理由での退任と話していましたが、真相は謎のまま…。

ここでバレンシアガは窮地に立たされますが、若いセレブやストリートファッション好きに高い支持を受ける「ヴェトモン」のデザイナー「デムナ・ヴァザリア」をクリエイティブデザイナーとして迎え入れたことが、功を奏します。

デムナ・ヴァザリアはこれまでのデザインを一新し、ダッドスニーカー人気の火付け役「トリプルS」やロゴキャップなど、ストリートカルチャーを彷彿とさせるような商品を次々に発表。

当初はそのデザインに懐疑的な意見もありましたが、そのデザインが若い世代に浸透し、今では見ての通りの人気ブランドへと復活を遂げます。
またデムナ・ヴァザリアがデザインするバッグや財布、アパレルラインは色使いや形状も斬新でユーザーを決して飽きさせません。

バレンシアガはデムナ・ヴァザリアによって新たなブランドへと変貌を遂げたといっても過言ではないでしょう。
大胆にブランドロゴを前面に打ち出したデザインは、公になってないとはいえ、こぞって他ブランドが真似をしているのも見て分かります。

こういった経緯から、バレンシアガは見事に人気ブランドへ返り咲いたのです。

果たしてこの人気はいつまで続くのか

ここまで人気が高騰すると、「シティ」の時と同じように、その人気が一過性のものなのではないかと疑ってしまいます。
気になるのは、この人気が「ヴィトン」や「シャネル」、「エルメス」のように永続的なものになるのかどうか。

あくまでも鑑定士目線で考えると、「この人気は永続的なものではない」と思われます。
その理由として、以前ブティックを訪れた際にどこか「チープ」なイメージが湧いてしまったからです。

確かにデザインや色使いは斬新で目を惹くものがありますが、斬新ゆえにデザインに一貫性が見られずに、高級感を感じない。
「ヴィトン」や「シャネル」、「エルメス」のブティックは、ラインが豊富にも関わらず統一感があり、高級感を感じます。

一貫性が見られずに、高級感を感じないということは、つまり高級ブランドとして軸がブレているのではないかと錯覚してしまうほど。
根強いファンを持つ「ヴィトン」や「シャネル」、「エルメス」はブランドとしての軸がブレることはありません。
それは「人気」を「定番化」することに成功したからです。

今のバレンシアガは斬新なデザインで様々な商品を製作していますが、果たしてどのラインが定番かと問われると甚だ疑問です。
ヴィトン=モノグラム、ダミエのような構図が描けないのです。

バレンシアガとして今の人気を永続的なものにするためには、「定番化」することが最も重要だと考えます。
ただし、あくまでも予想の範疇なので、参考までにお考え下さい。

今はまだまだ高い人気を誇るバレンシアガなので、高価買取には期待が持てますよ!

※画像引用元:https://high-brands.com/highbrand-product-all.php?id=16