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2018.06.05 コラム

ウブロの時計の買い取り価格が下がっている、その3つの理由とは?

スイスの高級時計として知られる「ウブロ(HUBLOT)」。

男性らしいフォルムが人気のウブロは、2014年のFIFAワールドカップで公式タイムキーパーになったことから、広く知られるようになりました。

一番人気は、存在感のあるフォームを誇る「ビッグバン」。
ラバーの部分からバニラの香りがするのも特色です。

ビッグバンの中で注目されているのは「301.sx.130.rx.114」という機種。
品番が長いのも、ウブロの特色です。

そのほかのラインとしては「クラシックフュージョン」「キングパワー」も人気。
ダイヤベゼルを用いたものは、定価で500万円以上するものもあり、高級時計として男性のファンも多いです。

このように評判を集めてきたウブロですが、残念なことに、最近は買い取り価格が下がっている傾向にあります。
その理由を掘り下げていきましょう。

①爆発的に話題を集めたゆえ、人気が一過性になってしまった

前述のように2014年のFIFAワールドカップの影響で、ウブロは爆発的に人気が出ました。

その年の日本代表全員には、ウブロから限定モデルがプレゼントされたことも!

引用元:https://gqjapan.jp/watch/news/20151118/hublot

そして、サッカー選手をはじめ、スポーツ選手や芸能人にもウブロを愛用する人が増え、一般ユーザーにも「憧れの選手(や芸能人)がしている時計」として、メジャーになりました。

しかし、残念ながらその人気は一過性のものだったようで、時計愛好家の中には「話題だから買ってみたけど、結局つけなかった」という声もあるほど。

他のブランドに例えるなら「ガガミラノ」「ジェイコブ」といった個性的なブランドと同じく「高級時計の中では手に入りやすい」という域にとどまったように思います。

②高級ではあるが「世界五大時計」には入れない立ち位置

①の理由からの続きになりますが、ウブロは高級時計としては知られるようになったものの、「世界五大時計」までの確固たる地位を築けなかったと言えます。

高価買取に期待!世界5大時計ブランドを徹底解説!でもお伝えしましたが、世界に認められる時計として、最も注目される点は機能面です。

ウブロのベゼルは、男性らしい黒、シンプルな白、またダイヤをしつらえたゴージャスなものなど、バラエティ豊かで、ファッション性が高いといえます。

世界五大時計のひとつ「オーデマ・ピゲ」に似たデザインも人気の一因になりました。

 

しかし正直、機能面ではオーデマの足下にも及びません。
例えば機構が豊富というわけでもなく、ムーブメントの正確さ、オーバーホールに出す回数などを見ても、世界五大時計と比べることはできません。

また、オーデマと同じく世界五大時計『パテック・フィリップ』を例にあげてみると、パテックには「星座を観察する少年が、雨の日も星が見られるように」とデザインされた『トンダ 1950 ギャラクシー』という時計があります。
しかしウブロのアイテムは、こうしたテーマ性やロマンを持っているわけでもありません。

以上の理由から、時計愛好家や時計フリークの方からは「持ってみたけれど違った」という感想を持たれるようになり、人気を維持するのが難しくなりました。

厳しいようですが「あくまでもオーデマ・ピゲっぽい時計」というのが、時計愛好家からの素直な声のようです。

③機能面のシンプルさから、コピー品が横行

一時期、爆発的に人気が上がり、機能面ではそこまでの複雑さがないとなると、増えてくるのがコピー品です。

 

プロの鑑定士が「世界五大時計」を基準に、ウブロの作りを見ていくと、少々甘いように感じるようです。

例えば、数字の研磨、ダイヤモンドのはめこみ方、竜頭の状態などがそれにあたり、「熟練した職人でしか絶対に再現できない」というものではなかったため、コピー品が数多く作られるようになりました。

こうした理由から、名古屋の大手買取店「コメ兵」を筆頭に「ギャランティーカードがないと買い取りしない」という店が増加。

http://kanteikyoku-web.jp/

現在もウブロの時計を買い取る場合、ギャランティーカードがないと受け付けない店が多く、ギャランティーカードがないだけで10~15万円ほど落ちてしまいます。
もし売る際には、ギャランティカードは必須アイテムと言えるでしょう。

まとめ/今後のウブロの動向について

現在、市場ではウブロはほとんど出回っていません。

市場で出回らないということは、希少価値が高くなって値段が上がるのでは? と思われがちですが、実は①~③の理由で、買取り店が買わなくなっているというのが現状です。

人気があった2014年頃には、買取店の査定はだいたい90万円前後でした。
しかし2,3年前からどんどん落ち、今は60万円ほど。
4割も価値が落ちているという計算になります。

今後、ウブロが「ビッグバン」に勝るようなヒットアイテムを出した場合や、「コーチの買い取りに期待をしてはいけない、その理由とは?」でも書いたように、「斬新な変革」をした場合は、人気が復活するかもしれません。

しかし現状では、技術的な面で疑問が残り、再び人気が出る可能性は低いと言えます。

もしウブロの買い取りをお願いする場合には、人気があった当初の値段を考えないこと、
そしてギャランティーカードを必ずつけて売ることをおすすめします。