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2018.08.21 コラム

有名時計ブランドのアフターダイヤ製品は、今後買取NGになりそう!

先日、買取業界に激震を与えたのが「アフターダイヤ製品が、いよいよ買取不可になりそう」という情報。

アフターダイヤとは、簡単に言えばカスタマイズ。
時計などを対象に、街中のお店などで、ベゼルや文字版などにダイヤモンドを入れることです。

そこで今回は、このアフターダイヤのアイテムが、なぜ買取NGになりそうなのか、その背景と今後についてご説明します。

1.アフターダイヤがNGになりそうな理由とは?

アフターダイヤの製品を作るのは、時計のカスタマイズ業者です。
「あなたの時計やアクセサリーを、カスタマイズしませんか?」というようなお店ですね。

シンプルな時計を買ったけれど、後からワンポイントでダイヤを入れたいとか、
反対に、文字版やフェイスを全部キラキラにしたい! という場合に利用します。

カスタマイズした時点で、純正ではなくなるのですが、それをブランドの純正モデルとして売るケースも多く、水面下では買取業界で問題になっていました。

アフターダイヤというのは大変判別が難しく、技術がイマイチで留め方も雑ならわかるのですが、すごくキレイに仕上げる業者もあります。
ダイヤモンドの表面である「テーブル」が、キレイに揃って並べられていれば、純正だと判別されることも多いです。

もし、同じデザインの時計で「ダイヤがあるかなしか」しか差がないとしたら…
アフターダイヤの製品が、純正でないのに、純正として高値で取り引きされてしまうことになります。

これはブランドにとっても買取業者にとっても、由々しき問題です。

そして、水面下で議論されていたこの問題に、とうとう動きが出てきました。
ブランドから直接「それはどうなのか?」という声が上がるようになったのです。

2.最初に「待った」をかけたカルティエ

引用元:https://www.rasin.co.jp/blog/special/cartier-watch/

この話題について、数年前、最初に一石を投じたのが、名ブランドのカルティエ。
理由はもちろん、ブランドイメージの低下を危惧してのことです。

買い取り業界で、アフターダイヤの製品が出回っているのを知ったカルティエ側が
「今後買取のオークションや市では、カルティエのアフターダイヤ製品を扱わないでほしい」
と待ったをかけたのです。

純正のものにダイヤモンドを付けた時計は、もちろんカルティエのアイテムではありません。
カルティエの立場からすると「自分たちが作ったものにそんなことを…」という思いもあったかもしれません。

ダイヤモンドが入ると、ご想像どおり査定はぐんと上がります。
例えばこちらの「タンクアメリカン」。

引用元:http://komehyo.jp/top/CSfTop.jsp

ダイヤがついているかいないかで、買取価格が倍ほど変わってしまうアイテムです。

ギャランティーカードがない場合、ベテラン鑑定士でも判別が難しいアイテムのひとつなので、これを「純正」として高額で売られた場合、カルティエにとっては間違いなくNG。

とはいえ、この頃のカルティエの姿勢としては「絶対にダメ」というより「出さないで欲しい」というニュアンスで、規約も特になく、いつの間にかあいまいになっていました。

3.2018年6月。
とうとう「ロレックス」より規制が!

引用元:http://watch-monster.com/

こうした中、突然「アフターダイヤはNG!」というお触れを出したのが、高級時計の代表格ロレックス。

買取業界にとってはまさに寝耳に水。
ロレックスは流通量が多く、主力商品にしている店もあるため、業界全体が大きな衝撃に包まれました。

具体的には、2018年の6月以降、ロレックスのアフターダイヤ製品について、オークションや市での出品ができなくなりました。

現状は、業者が集うオークションや市での取り引きがダメになっただけで、店頭での買い取りや販売、ネットなどでの出品には規制はありません。

しかしオークションなどでNGになったということは、極端に出回らなくなることが予測されます。

さらに「あのロレックスがNG!」となれば、ダイヤのデザインを主力とするジェイコブやウブロ、フランクミュラーなども、徐々にNGになっていくのではないか? とも噂されています。

また、これまでは売買の際に「これはアフターダイヤの商品です」と書く必要がなく、なんとなくグレーになっていましたが、今後は厳しくなりそうです。

以前売りたい時ドットコムでは「知らないと怖い!売る時注意が必要なもの」の中で、象牙製品の今後についてお伝えしましたが、掲載された2017年10月の段階で「今後象牙にはもっと規制がかかるだろう」と予測されたいたことが、今年になって現実のものになりました。
※詳しくは「象牙製品の買取不可がいよいよ現実味を帯びてきた!」をご覧ください。

このいきさつを見てみると、今後アフターダイヤはオークションはもちろん店頭やネットでの取り引きも、いずれNGになると思われます。
ギャランティーカードがないと、アフターダイヤではないかと疑われる場合も出てきそうです。

事実、大手買取り店のコメ兵さんは、すでにロレックスのアフターダイヤ製品は買い取りNGにしています。

今は若干の逃げ道があり、例えばアフターダイヤのダイヤをはずし、ベゼルを純正に変更して「時計とダイヤを別に売る」という方法もあります。
しかし作業は非常に面倒なので「アフターダイヤの買い取りをするか否か」を比較すると、今後買い取る店は激減していき、ネット販売でも扱う店舗がなくなっていくでしょう。

この流れが進むと、間違いなく売る場所がなくなり、買取業者も買わなくなります。

ですからもし、アフターダイヤ製品を売る予定の方は、「なるべく早く」ではなく「今すぐ」買取り店に持っていきましょう!
明日にはお達しが出て、一切の買取り店で売ることができなくなるかもしれません。

余談ですが、ロレックスはアフターダイヤの噂が出た時から、こうした傾向にアンテナを張っていたようで、換金目的の転売に目を光らせてきました。

そのため、新品の製品には青いテープを貼り、それが剥がされている時点で、一度も腕にはめていなくても「中古扱い」にすることを徹底しています。

一流ブランドが一番大切にしているのは、ブランドバリュー。
こうした細かなところにも、ロレックスの「ブランドイメージを守りたい」という思いがこめられているのです。

※この記事も参考にしてください↓
「ウブロの時計の買い取り価格が下がっている、その3つの理由とは?」
「高価買取に期待!世界5大時計ブランドを徹底解説!」

5.まとめ

アフターダイヤのアイテムは近い将来、買取NGになっていくでしょう。
現状は扱う買取業者もありますが、次第に減り、店頭やネットですら扱えなくなると思われます。

時計の買取市場のロレックスが立ち上がった以上、この傾向は急速に進みそうです。

もし、今持っているアフターダイヤの商品を売る予定なら、今日売りに行きましょう!
特にアフターダイヤにNGを出したロレックスに関しては、アフターダイヤとわかった時点で信じられないほど査定が下がるので、今すぐ売っておきましょう。

そして、もし高価買い取りを期待して時計を買うのなら、今後アフターダイヤをすることは絶対NG!

とはいえ、ご自身で楽しむ分には全く問題はありません。
よいカスタム業者を調べて、自分らしく楽しんで使うことをおすすめします。

こちらの記事も参考にしてください↓
ロレックスの腕時計が高値で買い取ってもらえる4つの理由
知らないと怖い!売る時注意が必要なもの