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2019.05.13 コラム

買い取り相場が下降気味!?エルメスやシャネルでも買い取り金額に期待できないかも

お金を借りる

買い取り業界では「鉄板の人気アイテム」として知られ、新品を入手して即売れば利益が出るといわれていた「エルメスのバーキン」と「シャネルのマトラッセ」。

ところがここに来て買い取りが下降し、以前のような利益は見込めない状況に。

そこで今回は現状の買い取り価格の実情や、こうなった背景と今後についてご説明いたします。

バーキンとマトラッセ。
買い取り価格の現状は?

実際の買取価格を、市場に出た時期とともに表で見ていきましょう。

まずは、2017年12月からのバーキンの買取価格です。

引用元:https://www.lecrin.jp/

☆バーキン25cm/新品
 色:ブラック(またはエトゥープ)、 材質:トゴ

市場に出た時期  査定価格
 2017年 12月 上限で180万円前後
 2018年 6月 150~160万円
 2018年 12月 上限で140万円
 2019年 1月 上限で130万円

ご覧のように、最大で50万円の差があります。
現在のネットオークションでは、あまり人気のない色や素材だと100万円切るものもあるほど。

一方シャネルのマトラッセも同じく下降しています。

引用元:https://www.rakuten.co.jp/kaitorikomachi/

☆マトラッセショルダー/Aランク
ダブルフラップ・ダブルチェーン
色:黒、 材質:ラムスキン

 市場に出た時期  査定価格
 2018年 6月 30~35万円
 2018年 12月 28万円
 2019年 1月 25万円

ご覧のように、2~3割ダウンしています。

そしてさらに高級ラインの査定が下がったことで、ケリーなどほかのアイテム、ひいては他ブランドも影響を受けています。

このような状況になったのには、2つの理由がありました。

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バーキン・マトラッセ査定ダウンの要因2つ

 

1.円高が加速化

すこし前までは、アベノミクス効果の余韻や中国の爆買いなどもあり、購買意欲は高めでキープされていました。
しかし2018年の年末に円高が急激に進行。

それにより「円安なら買っておこうか」という購買層が少なくなりました。

過日、テレビ東京さんの情報番組「ガイアの夜明け」で、日本の高級ブランドと中国での需要が特集されていました。

見られた方もあるかもしれませんが、オンエアのとおり、日本在住の中国人の個人バイヤーが、今後販売をする際には免許が必要になったためモノが入りにくくなっています。
しかし実際は円高の影響で購買意欲が下がり、モノは売れなくなってきているのです。

さらに円高は、中国だけでなく他の国への影響も及ぼし、以前のようにバーキンやマトラッセが高額取引となる可能性は少なくなっています。

2.需要の下降で、在庫が過多に

先程とも連動しますが、買う人が少なくなれば在庫ができるのは当然のこと。

具体的な数値で示すと、以前の需要を10とすると現在は4くらいという体感があります。

買い取り業界としては、高額なものほど海外で売った方が利益が出るのですが、それができなくなっています。

このように2つの要因が相まって、現在のような状況が生じました。

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今後の展望は?
買うなら得をする?

さて今後の予測ですが、バーキンに関しては現在の135万円が底値といわれています。
ただし、いつごろもとの状態に戻るかは予測がついていません。

一方マトラッセについては、2019年の夏頃、遅くとも冬には戻るのではないかといわれています。
理由は、もともとの金額がバーキンほど高くはないからです。

ただし2つのブランドを代表する、しかも高級ラインのアイテムの現状は他のアイテムにも影響を及ぼし、業界全体の活気が下がっています。
これこそが、実は深刻といえるかもしれません。

以前、今後、ダイヤモンドの買取金額が下がる可能性大!で予測したことが現実となりましたが、今回のブランド品査定ダウンも、業界内では予測されていました。

しかし、下がることは予測できても上がるタイミングや理由がわからないのが、この業界の不思議な特色。

ですから、現状「査定が高くない」ということは受け入れ、「新品のバーキンを売れば儲かる」という理論は通じないことを、まず知っていただきたいです。

そして同時に、バッグはよほどのアンティークでない限り新品が有利なので、特に1年古いだけで査定にダメージのあるバーキンは、上がることを待たずにすぐ売ることをおすすめします。

余談ですが…。
「新品を売っても今までのように利益が出ないなら、買う方は得なのでは?
と思う方もあるかもしれません。

しかし答えはNO。
理由は、元値が高いため従来の適正価格で売らないと原価割れとなり、利益が出ないからです。
また、新品の手に入りづらさは引き続き変わっていません。

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まとめ

2019年1月現在、バーキンの人気ラインは上限で130万円前後、マトラッセは25万円前後。
大幅な査定ダウンの背景には、円高と在庫過多がありました。

中国を中心に海外での売れ行きが良かったため、かなり影響を受けているといえます。

業界では今が底値ではないかといわれてはいますが、バーキンやマトラッセは新品ほど査定が有利なため、上がるのを待たず、不要ならすぐ売ることをおすすめします。

また「新品のバーキンを売れば儲かる」というのも今現在は神話。
数年前高く売れたからといって、今は決して高くないことを改めて知っておくと、査定に行った際のダメージが少なくなると思います。