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バーキンの定価は高いのか?エルメスのバッグが持つ魅力
世界的に有名なラグジュアリーブランド「エルメス」。
様々なアイテムを展開する中で、最も有名で誰もが憧れるバッグ「バーキン」ですが、気になる”バーキンの定価”と
”バーキンの持つ価値”について解説していきます。
バーキンの定価はいくら?
バーキンの定価は下記表にまとめました。
見ての通り、バーキンは種類(材質)や大きさによって定価が異なります。
エルメスのバッグや財布で使われている素材は何十種類にも及ぶため、エルメスの中でも有名かつ人気な素材で作成してあります。
また、エルメスでは数年ごとに価格の改定が行われており、価格が改定される度にバーキンの定価が高くなっています。
下記表は、2019年の2月に公開された金額を示しており、以降現在に至るまで価格の改定はされておりません。
※製造されていないサイズは、価格の記載がありません。
~2021年1月現在の定価表(税抜)~
革/サイズ | 25 | 30 | 35 | 40 |
トゴ | 1,160,000円 | 1,320,000円 | 1,460,000円 | 1,580,000円 |
トリヨンクレマンス | 1,160,000円 | 1,320,000円 | 1,460,000円 | 1,580,000円 |
ヴォ―エプソン | 1,140,000円 | 1,310,000円 | 1,420,000円 | — |
スイフト | 1,190,000円 | 1,350,000円 | 1,500,000円 | — |
オーストリッチ | 2,280,000円 | 2,750,000円 | 3,270,000円 | — |
リザード | 1,820,000円 | 2,180,000円 | — | — |
アリゲーター | 5,150,000円 | 5,850,000円 | 7,390,000円 | — |
クロコダイル ニロティカス | 5,150,000円 | 5,850,000円 | 7,390,000円 | — |
クロコダイル ポロサス | 5,830,000円 | 7,090,000円 | 8,210,000円 | — |
素材(革の材質)によって定価が異なるのは何故?
エルメスのバッグや財布は、素材によって金額が異なります。
定価が異なる理由を知るためには、”素材の価値”を理解する必要があります。
クロコダイル調の革製品をひと目見て、なんとなく「高いんだろうな」という感覚で理解するよりも、
革に対する最低限の知識を持つ事で、よりエルメスの魅力を感じることができます。
牛革:トゴ トリヨンクレマンス ヴォーエプソン スイフト
牛革の名の通り、牛の革です。
牧場で育てられた牛を肉にする際、副産物として皮が採れます。
その”皮”を加工して”革”となり、革からモノへと変わります。
牛は供給量が多いため、比較的安価に仕入れる事ができます。
ちなみに、ヴォーエプソンの”ヴォー”はフランス語で、日本語にすると(1歳未満の雄の子牛)という意味があります。
駝鳥革:オーストリッチ
オーストリッチは英語で駝鳥(ダチョウ)を意味します。
エルメスでは、南アフリカ・オーストラリアに生息しているダチョウの革が使用されており、羽毛を抜いた後の「クイルマーク」と言われる斑点が特徴です。
牛革と比べて、生産数が少ないです。
特に”「クイルマーク」の綺麗な革”はダチョウの背中(全体の20%程度)に限られるため、厳選するのが困難です。
そのため、牛革よりも高値が付けられています。
蜥蜴革:リザード
リザードは英語で蜥蜴(トカゲ)を意味します。
エルメスでは、東南アジアに生息するトカゲの革が使用されており、艷やかな美しい光沢が特徴です。
リザードはワニ革に引けを取らない耐久性があると言われています。
また、地上には3000種類以上のトカゲが生息していますが、エルメスの革として使用できるトカゲは極僅か。
更に、個体そのものが牛やダチョウに比べて小さいため、その分採取できる革が少なくなってしまいます。
上記表で、リザードのみサイズ35が製造されていない理由はそこにあります。
ワニ革:アリゲーター ニロティカス ポロサス
ワニ革は、「希少性」「耐久性」「高級感」ハイブランドに必要な全ての要素を持った素材です。
野生のワニはワシントン条約によって保護されており、クロコダイルファームという大規模な養殖場で育ったワニでしか、革が入手できないため希少性が高いです。
更に、ワニは獰猛な動物ですので、互いにキズ付け合います。
もちろんキズが付いてしまうと製品化できません。
このように、ワニの養殖にかかるコストは莫大なため、必然的に仕入れコストも増加します。
バーキンは値上がり続けている?
実際に、バーキンは価格が改定される度に値上がりしています。
20年前、バーキンの販売価格は50万円が平均でしたが、今では200万円に値上がっています。
特に、ワニ革の最高級品「ヒマラヤ」に関しては、現在の定価が540万円に対して、リユース市場では1000万~2000万円の値が付くこともあり、定価で購入すれば、リユース市場にそのまま売るだけで確実に利益がとれます。
ヒマラヤに限らず、「人気色」「人気素材」「人気サイズ」の条件が揃ったバーキンは定価で買えば確実に利益がとれます。
こうした事実から、バーキンに投資して資産運用できる。という意見も浮上しています。
しかし、バーキンが投資対象になるのかというと疑問です。
確かにバーキンは値上がっていますが、バーキンは値上がりしながらマイナーチェンジを繰り返しています。
時代と共にバーキンは、より洗練されており、仮に20年前のバーキンを今の時代で売却したとしても、200万円で売れるとは到底思えません。
経年劣化やメンテナンスの手間を考慮すると、綺麗な状態を維持するのは難しいため、現実的ではなさそうです。
定価でバーキンを購入するのは難しい?
結論から述べると、難しくありません。
しかし、条件に合うバーキンを定価で買うのは難しいです。
バーキンはエルメスのバッグの中でも異常なまでの知名度と人気を誇っており、
需要に対して供給が追いついていません。
私も度々エルメスへ訪ねますが、店頭にバーキンが並んでいるのを見たことがありません。
この時点で購入を諦めてしまいそうですが、バーキンの購入に成功したお客様の話を聞くとバーキンの購入自体は難しくないそうです。
ただし、好みの色、素材、大きさのバーキンに巡り会える可能性はかなり低いです。
バーキンの購入方法については別記事にまとめてありますのでそちらをご覧下さい。
まとめ
・バーキンの定価は定期的に改定されているため、変動する。
・革やサイズによって定価は異なる。
・バーキンは値上がり続けている。
・条件の合うバーキンを購入するのは難しい。
以上、この記事が皆様の参考になれば幸いです。