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高騰し続けるアンティークロレックス ~デイトナ編~
今、業界では「ロレックスバブル」が来ています。
特に「アンティークロレックス」と言われるものは、買取店でも高額査定が続出!
かつては出回る数が少なかったため、価格が不安定でしたが、市場に出る数が増えるとともに安定し、その影響で新品の定価も上がっているとか。
そこで今回は「アンティークロレックス」について説明しながら、一番人気とも言われる「デイトナ」を取り上げ、高額査定の理由や実際の価格、今後の動向について述べていきます。
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1.そもそもアンティークロレックスとは?
まず、一般的な「アンティーク」とは、製造されてから100年以上経つものを指しますが、時計の場合、100年前のものは現存していなかったり、動かなかったりします。
また、同じ意味合いの言葉で「ヴィンテージ」があり、買取業界では「ヴィンテージシャネル」が有名ですが、主にヴィンテージは宝飾品やアクセサリーに使われることが多く、アンティークは美術品や嗜好品に使われます。
この2つの理由から、時計に関しては「製造から50年前後のものはアンティークと呼ぶ」という線引きができました。
時計、特にロレックスはファンの多い美術品でもあり嗜好品でもあるので、「アンティーク」と呼ぶのがふさわしいのかもしれませんね。
アンティークロレックスの定義がわかったところで、実際のラインを見ていきましょう。
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2.ロレックスの王様
「デイトナ」の特色
ロレックスには「デイトナ」「サブマリーナ」「シードゥエラー」「GMTマスター」「エクスプローラー(Ⅰ・Ⅱ)」など数々のラインがありますが、今回取り上げるのは「デイトナ」。
デイトナは、ロレックスの王様とも称され、ロレックスを語る上でははずせないもの。
1959年に行われた「デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ」というレースがその語源なのですが、 いわゆるスポンサーという形で、ロレックスが出資していました。
デイトナの正式な誕生は1963年、第一世代から第三世代まであるのですが、基本的な見方としては「ベゼルがメタルかプラスチックか」で大きく変わり、以下の表のように、平均するとプラスチックの方が2~3割高くなります。
<メタルベゼルの場合>
メタル
ベゼル |
世代 | 年式(製造時期) | 型番 | 特徴 | ムーブメント | 買取相場 |
第一世代 | 1963-65 | 6239 | – | 72B・722-1 | 400万~800万円 | |
第二世代 | 1965-69 | 6262 | – | 727 | 400万円 | |
第三世代 | 1970-88 | 6265 | ビッグデイトナ | 727 | 700万円 | |
スモールデイトナ | 727 | 400万円 |
<プラスチックベゼルの場合>
プラスチック ベゼル | 世代 | 年式(製造時期) | 型番 | 特徴 | ムーブメント | 買取相場 |
第一世代 | 1963-65 | 6241 | – | 72B・722-1 | 500万円~1000万円 | |
第二世代 | 1965-69 | 6264 | – | 727 | 500万円 | |
第三世代 | 1970-88 | 6263 | ビッグデイトナ | 727 | 1000万円 | |
スモールデイトナ | 727 | 500万円 |
買取相場にかなりの差があるのには、理由があります。
両者で最も古い1963~65年製造のデイトナは、初期ゆえにデザインや仕様に明確な基準がなかったため、マイナーチェンジを繰り返し「需要があるかどうか」で価格が決まってしまいます。
つまり市場に出た時に「あ、これ欲しい」という人が多ければ、その分、価格が上がるというわけです。
また、プラスチックベゼルはその名前の通りベゼルがプラスチックなので壊れやすく、出回る数が少ないため、高額査定になります。
さらに、第三世代と呼ばれる、1970~88年の価格を見ると、両者とも高いのは「ビッグデイトナ」。
簡単に言うと文字盤の「DAYTONA」表記がやや大きいのが「ビッグデイトナ」、やや小さいのが「スモールデイトナ」なのですが、こちらは両者を比較して初めて、大きさの差がわかるレベル。
ロレックスマニアのこだわりが、ここに表われているようです。
ビッグデイトナは第三世代のうち、1970~73年頃に限って作られていたため、出回る数が少ないのと、ビッグデイトナが壊れた場合、部品がないため勝手にスモールデイトナの部品に変えられることも多かったため、仕様を純粋に保っているものが少なく、希少価値が高くなり、その分価格も高くなるというわけです。
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3.査定の相場を見るポイント、
そして、驚きの高額ラインを紹介!
デイトナの相場を見るポイントとしては、
「プラスチックベゼルが高い」
「第三世代ではビッグデイトナが高い」の2点、つまり
「出回る数が少ないか」ということがポイントになるでしょう。
そして、デイトナの中でも別格中の別格なのが、こちらの「ポールニューマンモデル」。
ポール・ニューマンは、ご存知、アメリカの名俳優ですが、彼はロレックスをこよなく愛していたそうです。
この、ポール・ニューマンモデルの最大の特色は「エキゾチックダイヤル」。
インデックス(一般的には1~12の文字)の一部が四角くくぼんでいるものを「エキゾチックダイヤル」と呼び、これがポールニューマンモデルの証にもなっています。
前述のように、通常のデイトナは高くても1,000万円台ですが、ポールニューマンモデルでは最低でも2,000万円以上!
実はこのポールニューマンモデル、日本で数年前にJWA(日本時計オークション)で出されたそうですが、意外なことに、出品したのはごく一般的なリサイクルショップの店主。
また、ショップに持ちこんだ人も「この時計はロレックスか」くらいの知識しかなく、その時の査定は50万円。
ところがオークションに出したところ、2,000万円という高値が付いたため、店主もかなり驚いたそうです。
そんな経緯を持つポール・ニューマンモデルですが、ロレックスには他にもマニア垂涎のお宝アイテムがあります。
ロレックスは各国のトップに時計を献上することが多く、オマーン国王モデルのデイトナが8,300万円、またジェームス・ボンドやエリック・クラプトンモデルなども、4,000万円以上の高値で取り引きされています。
とはいえ、これらのモデルは一般には出回らないので、実際に見る機会はないかもしれませんね。
4.今後のアンティークロレックス、
その査定価格は、天井知らず?
さて、以上アンティークロレックスの中でもデイトナを見てきましたが、今後の動向はズバリ「天井知らず」と言えます。
というのも、特に試行錯誤が繰り返された第一世代に関しては、文字盤のかすかな違いや、例えば文字の下にアンダーバーがあるかないか、といったことだけで需要が変わり「コレ欲しい!」という人が多くなれば、査定は大きく跳ね上がります。
また、ロレックスのマニアはかなり研究熱心で、文字盤の焼け方ひとつにまでこだわるため、ロレックスが正式に定義していないのに、「トロピカル文字盤」や「パンダ文字盤」などと、マニアが勝手に名前を付けることも。
つまり、まだまだ研究の余地があり、仕様の違いを知るマニアが増えれば増えるほど、価格も上がっていくことが予測されます。
さらに、現行のモデルも非常に熱い状態で、ニューモデルが出ればおのずと古いものから「アンティークロレックス」に移行していくため、ますます値段が跳ね上がるでしょう。
ですので、もし自身が古いロレックスの時計を持っていたり、知り合いから譲り受けた場合は、まず査定をしてもらいましょう。
オススメは、有名買取店、または老舗の買取店。
これらの店は、ロレックスバブルが来ていることを知っているので、情報が常にアップデートされ、正確な査定価格を出してくれます。
また、アンティークロレックスを専門で扱っているショップもおすすめです。
地元で長年活躍している質屋でもいいのですが、情報のアップデートという面で少々不安が残るので、可能なら相見積もりを取ってみましょう。
驚きの査定が出るのも楽しみですが、すぐに売らずに、値上がりするのを待つというのも、楽しみにひとつかもしれません。
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5.まとめ
今回、アンティークロレックスの中でもデイトナを取り上げましたが、まとめると
①プラスチックベゼルは、メタルよりも高い
②第三世代においては、スモールデイトナよりビッグデイトナの方が高い
ということがいえます。
また、第三世代の価格は比較的安定してきましたが、出回る数が少なく、さまざまな仕様を持つ第一・第二世代は、まだ価格がはっきりしておらず、研究の余地&価格アップの可能性アリ、ということもいえます。
そして、総じて断言できるのは「アンティークロレックスは、今後も価格が上がり続ける」ということ。
そのためにも、知識がなければない分、安心できる買取店や専門店を訪れ、自身の持つロレックスがどのくらいの相場なのかを、まず確認してもらうことをオススメします。
※引用元:「1」の写真以外、http://www.watchpedia.jp/
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