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使い勝手の良くないミニケリーやケリードールが高価買取になる理由
エルメスのなかでも知る人ぞ知るバッグ「ミニケリー」「ミニミニケリー」「ケリードール」。
この3つのバッグが今、買取業界で想像以上の値上がりを見せています!
今回はこの3つのバッグの特徴と実際の買い取り価格、高騰の理由をご説明します。
ミニケリーやケリードールって?
その特徴や査定価格をご紹介
「ミニケリー」「ミニミニケリー」「ケリードール」をご存じない方にひと言で言うなら、エルメスの中でも非常に希少価値の高いバッグ。
そして「遊び心で作ったもので、バッグとしての機能はほとんど果たさない」ことが共通の特徴です。
それぞれのバッグの特徴と大きさを、写真とともにご紹介します。
●ミニケリー●
ご覧のように、エルメスの定番「ケリー」を小さくしたバッグです。
引用元:https://lecrin.jp/
大きさは、W=19cm、H=12cm、D=5.5cm。
横幅は、一般的な長財布くらいの幅です。
いかにコンパクトサイズかがおわかりいただけると思います。
ちなみにケリーバッグの一番小さいものは、W=25cm、H=17cm、D=7cmです。
●ミニミニケリー●
今回ご紹介する中で、一番出回っていないのがこちらの「ミニミニケリー」。
ケリーやミニケリーをさらに小さくしたバッグです。
引用元:https://galleryrare.jp/
大きさは、W=15cm、H=11cm、D=5cm。
横幅は、一般的な女性が手を広げた時の親指から小指までの長さという小ささ!
「バッグとしての機能をほとんど果たさない」というのが納得できますよね。
●ケリードール●
「ケリードール」は、この表情が最大の特色。
エルメスの遊び心が凝縮されたシリーズといえるでしょう。
引用元:https://www.style-eco.com/
大きさは、W=16cm、H=12cm、D=7cm。
サイズ感はミニミニケリーより一回り大きいくらいですね。
では、3つのバッグの買い取り価格はどうでしょうか?
以下の表を見てみると、かつてより1.5倍ないし2倍に上がっていることがわかります。
2017年ころまで | 2019年1月現在 | |
ミニケリー | 50万円前後 | 100万円弱 |
ミニミニケリー | 60~70万円 | 100万円~ |
ケリードール | 80万円前後 | 140~160万円 (色により200万超えも) |
以前このサイトの「エルメスのアイテムを売りたい時、確認しておきたい4つのポイント」でもご紹介しましたが、業界でもここまでとは想像がつかなかったほど。
では、なぜこのような状態になったのでしょうか?
そこには4つの理由がありました。
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ミニケリー・ケリードールが高い4つの理由
1.とにかく希少価値が高い
3つのバッグが高い理由は、前述のように「希少価値が高い」。
これに尽きます。
この3つのバッグは、店頭にもまず並びませんし、買取店でも数年に1度持込まれるかどうかというほど。
この希少価値の高さはバーキンを上回ります。
バーキンもほとんど店頭には並ばず、お得意先への外商で売られているようですが、ミニケリーやケリードールに関してはその上を行きます。
例えば、お得意先に対して「今ミニケリーがありますが、いかがですか?」という形で商談が進むことが大半。
限られた中でしか取り引きされず、エルメスが積極的に作るということもないので、ますます出回りにくくなっています。
2.一流ブランドならではのストーリー性
2つ目がストーリー性。
ロマンと言ってもいいかもしれません。
例えばご存知、エルメスのこちらのロゴ。
デュック(四輪馬車)と従者が描かれていますが、お客さんが乗っていませんよね?
これは「お客様はあなたです」という意味なんです。
同じく高騰が話題となっているアンティークロレックスでも、各ラインに作り手の思いがこめられていますが、このストーリー性は、一流ブランドにしかないロマンとも言えます。
ケリードールなどに関していうなら、エルメスが馬具からスタートしているので、乗馬に使うちょっとしたアクセサリーを入れておくために作られたといわれています。ですから収納力はありません。
エルメスではそのほかにも「ピコタン」のように、同じく馬具を入れる用のバッグや「ベアンスフレ」などの財布がありますが、どちらもバッグや財布としての使い勝手はよくありません。
しかし、だからこそ「遊び心のあるエルメスらしい」という評価になり、持っているだけでステイタスになるのです。
3.一時期のバーキンの不調とも全く無関係
実はあまり知られていませんが、数年前、買い取り業界ではバーキンの値段が下がったことがあります。
理由は、定価超えすることがわかっているので、バイヤーが海外などで大量に仕入れ、市場にたくさん出回ったから。
このことでバーキンの価値は少しだけ下がり、人気のあるなしの差も大きくなりました。
しかしミニケリーやミニミニケリーはこの影響を全く受けていないため、価格が上昇し続けているのです。
4.小さいため作るのが難しい
あまりにも単純な理由ですが、エルメスのバッグは、バーキンに代表されるようにすべて手作り。
革をなめし、手で縫う作業は素人が見ても大変なうえ、ケリードールなどのバッグは、他のバッグに比べて非常に小さいサイズ。
そんな理由で大量生産できず、エルメスもそこまで力を入れていないので、さらに価格が上がってしまうのです。
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最近の傾向としては、自分の趣味嗜好に近いものが求められるため、いくら出しても手に入れたいマニアが増えれば、当然値段もはねていきます。
先程も触れたロレックスがいい例で「このライン・この年式・色と経年変色はこれくらい」と、よりニッチなものが好まれます。
それゆえに、業者でもどこまで価値が上がるのか、全く判断できないエルメスのこのシリーズ。
実用性を求める日本ではあまり売れないのですが、ヨーロッパやアジア圏では大変な人気です。
特に、遊び心があふれるケリードールは特別中の特別。
同じような遊び心のあるアイテムでは、フェンディの「ピーカブー」がありますが、エルメスのブランド力は圧倒的。 今後も値段はどんどんあがっていくでしょう。
引用元:http://hermes.sbbt.co.jp/
ちなみに、バーキンでは「色」「大きさ」「素材」で価格は変わり、人気のものとそうでないものが10倍~100倍違うこともあたり前。
しかしミニケリー・ミニミニケリー・ケリードールに関しては、絶対数が少ないためなんでも売れます。
クロコダイルやリザードスキンなら、信じられないほどの高値がつくでしょう。
色に関しては、ピンクや黒は人気ですが、赤・朱色・オレンジ系統、グレーは若干弱め。
実用性<ファッション性で選ぶので、ドレスや洋服との相性があるのかもしれませんね。
また、バーキンでは新しければ新しいほど高値で、特注品は若干下がりますが、この3つのバッグに対しては影響はありません。特注品も売れます。
こうした背景を持つ「ミニケリー・ミニミニケリー・ケリードール」は市やオークションでもほとんど出ず、出品された場合はかなりの盛り上がりを見せるアイテムのひとつです。
万が一持っていた場合は、まだまだ上がることが予測されるので、情報を集めておきましょう。
もし、エルメスのレセプションパーティなどに出席できる機会を持つ方であれば、この3つは必ず値上がりしますので、ぜひ手に入れておくことをおすすめします。
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まとめ
以上、エルメスの遊び心がこめられた、ミニケリー・ミニミニケリー・ケリードールを見てきました。
最大の特色は「希少価値があまりにも高い」ということ。
市場にもほとんど出回りません。
それゆえに価格が上がり続け、特に最近はヨーロッパやアジアでの爆発的な人気も手伝い、1年前の1.5~2倍の値上がりに。
プロでも想像がつかない状態になっています。
そして、エルメスのバッグの基本である「手作り」ということもあり、量産できないことも理由のひとつといえるでしょう。
持っている方は動向を見守り、もし持てる機会がある方なら、ぜひ手に入れておきましょう。