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2019.06.04 コラム

ロレックスのGMTマスターⅡ(116710LN)の買取価格が高騰!

参照元:https://watch-kaitori.com/%E3%83%AD%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E8%B3%BC%E5%85%A5%E3%83%AC%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC-gmt%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%EF%BC%92-116710ln

昨年末、高騰し続けるアンティークロレックス~GMTマスター編~でも触れたのですが、2018年のバーゼルワールド(世界最大の時計・宝飾の見本市)において、ロレックスのカタログからGMTマスターが消えるという事態が発生。

関係者からは「GMTマスターは製造中止になるのでは?」と噂されていました。

そして2019年3月、それが現実のものに!

正確には、根強い人気の赤青ベゼル(ペプシモデル)と黒青ベゼルは残るのですが、黒ベゼルの「GMTマスターⅡ 116710LN」が、とうとうディスコン(製造中止)となることがわかったのです。

今回はその背景と、現状の金額、今後の動向などをお伝えします。

後継すらも出ない! 116710LN

参照元:https://kakaku.com/item/51609015718/images/


もともとロレックスは、モデルチェンジを繰り返すブランドとして知られています。

エクスプローラーⅠやサブマリーナ、今回のGMTもそうですが、基板を残す傾向にあり、最近はデイトナに見られるように、デザイン変更もするようになりました。

その一環として、今回もペプシモデルと呼ばれる「126710BLRO」と青×黒ベゼルの「116710BLNR」は、ジュビリーブレスにモデルチェンジすることになっています。

しかし、黒ベゼルのみ廃盤に!
116710LNはデザインが落ち着いており、ビジネスシーンにも合うと好評でしたが、他のカラーより「これぞロレックス!」という雰囲気ではないからか、少々人気薄なのかもしれません。

とはいえ、現在はこのニュースを受け価格は高騰!
早速、現在の価格を見てみましょう。

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現状、価格はうなぎ登りだが、
今後の見通しは予測不可能


さて実際の価格ですが、Aランク美品、付属品が揃った状態で、

2019年4月時点…90~95万円

同年、5月時点…130~140万円

なんと、約1.5倍も上がっています!

また、後継モデルが出るペプシモデルと青×黒ベゼルもなぜか一緒に上がっており、GMTの相場自体がアップ。
市場やオークションでも出物は増えています。

わずか1ヶ月でここまで上がるのは予想外でしたが、どこまで上がるのかは誰にもわかりません。

それはなぜなのか、他のモデルチェンジの例を挙げてご説明します。

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①アンティークの良さが入り、
高騰しはじめたグリーンサブマリーナ「16610LV」

参照元:https://kakaku.com/item/51609010768/images/

通称「グリーンサブ」はグリーンのベゼルが特徴で、今は新しいモデルとして文字盤も緑色になっているグリーンサブマリーナ116610LVも登場しています。

16610LVの当初の買取り価格は65万円前後。

ところがその後、ロレックスの高騰のカギのひとつでもある「経年」という要素が加わり、文字盤のグリーンがライム色に変わることに注目が集まります。

さらに「4」の文字が少しだけ太い「ファット4」や、文字盤の「SWISS」の文字がやや大きい「ビッグスイス」など、ロレックスマニアが飛びつくようなレア要素もプラス。

最終的には65万円前後での取り引きが、180万円に!

ロレックスマニアが好きなアンティークの要素が加わり、驚くほどの高値になりました。

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②前傾モデルへの注目を受けた最たる時計、
3年で3倍になったデイトナ16520

参照元:https://item.rakuten.co.jp/auc-rasin/u-16520/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_117_0_10001951

同じく、驚くほど高騰したのが、デイトナの16520というモデル。
なんと3年間で3倍も上がりました!

後継として116520というモデルが出た時、デザインの良さから16520を売って、この116520を買った人がいました。

わざわざ16520を売ってまで新モデルを買ったというのに、結局16520の方が3倍の価格になってしまい、後悔した方も多かったようです。

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③「新しいモデルの方がかっこいい」と、
旧モデルの人気が出なかったシードゥエラー


ロレックスには逆のパターンもあります。

それがシードゥエラー。

一度製造中止になり、その後ディーブルーというモデルが出ることとなり、それに伴い旧モデルの価格が上がると予測されていました。

ところが実際にニューモデルが登場すると「新しいデザインもいいじゃん!」と話題になり、旧シードゥエラーの価格はそれほど上がりませんでした。

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以上、いろいろなパターンをお伝えしてきましたが、このようにロレックスには「こうなったら上がる」という法則がありません。

そこがロレックスの特徴であり、見極めの難しさだといえるでしょう。

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では、いつ売るのがベストなの??

では、どうやって見極めて売るのがベストなんでしょうか?

先程述べたように、ロレックスの価格が上昇する条件は、誰にも予測できません。

「上がるのを見越して買ったけど損した」「思いがけない高値になった!」と、蓋を開けてみてわかることばかりだからです。

ですから今回も、安定を狙って現状の130万円で売るのか、少し寝かせて150~180万円まで上がるのを待って売るかは個人の考え方次第。

先程述べた例のように、上がることを見越して持っていたとしても、保証はありません。

ただ、株と同じように、いったん下がり始めたら早く売った方がいいでしょう。

また「価格が安定する」という状況もさまざまです。
カルティエのように「上がり続けて、それ以上上がらずに安定」という場合と、ジェイコブのように「気づいたら下がり、下がったところで安定」という場合もあります。

以上のことから見て、最善策を提案するなら、
・毎月、買い取り店に電話で聞く
・毎月、LINE査定をしてもらう
・楽天市場で日々価格のリサーチをする
・ヤフオクでの落札結果を追う
の4つが挙げられるでしょう。
ただし4つ目は少し上級編になります。

これまで述べてきたように予測不可能なので、専門店にその都度相談するのがベストです。

ただし確かなのは、この型の製造期間は2007~2019年だけなので、一番高値になるのは3ヶ月だけしか製造されなかった、2019年のものになります。

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まとめ

GMTマスターⅡの黒ベゼル、116710LNは、2019年の3月に製造中止(ディスコン)が決まってから、驚くほど値段が上昇しており、今はどこが天井なのかわからない状況です。

同じ型番でも、製造期間の短い2019年製が最も高値になることは予測できますが、ロレックスの特色として、何がマニアの心を動かすのかは全くわからないので、いつ売るかという見極めは非常に重要です。

上がることを見越して、一定期間売らずに持っておく作戦もアリですが、株同様、下がったと思った時には手放しましょう。

専門家やロレックスファンの目を持ってしても「絶対」というアドバイスをすることは不可能ゆえ、常に情報を仕入れ、自分にとっての売り時を見極めるのが最善といえそうです。