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高騰し続けるアンティークロレックス~エクスプローラーⅠ編~
売りたい時ドットコムの中でもロレックスのコラムは人気ですが、中でも注目を集めているのが「アンティークロレックス」に関するもの。
「ロレックスバブル」という代名詞があるほど、業界でも相場の上がり方が話題になっています。
これまでアンティークロレックスに関しては「デイトナ編」「GMT編」をお伝えしてきましたが、今回ご紹介するのは「エクスプローラーⅠ」。
不動の人気と言えば、右に出るものがないラインです。
その特色や魅力、現状の査定価格について見ていきましょう。
1.そもそもエクスプローラーシリーズとは?
エクスプローラーとは「探検家」「探求家」という意味。
そのため、時計製造の上でも「探検する際、時間が見やすい」というシンプルなテーマを一番大切にしています。
エクスプローラーには「Ⅰ」と「Ⅱ」があります。
こちらが今回取り上げる「Ⅰ」。
1953年から88年に製造されました。
引用元:http://www.watchpedia.jp/
※写真はトップ画像と同じです
そしてこちらが、70年代を中心に製造された「Ⅱ」。
引用元:http://www.watchpedia.jp/
デザインがずいぶん違いますよね。
「Ⅱ」は、より探検向きにしているといえます。
「エクスプローラーⅠ」は、前述のように「ひと目で時間がわかる」が最大のテーマなので、とてもシンプル。
デザイン面から見ても、ビジネスからパーティーまでどんなシーンでも活躍できます。
機構も一般的な防水機能はありますが、クロノグラフやムーンフェイズはもちろん、カレンダーすらついていません。
そんなエクスプローラーⅠを、年代に沿って見ていきましょう。
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高騰し続けるアンティークロレックス ~デイトナ編~
高騰し続けるアンティークロレックス~GMTマスター編~
2.不動の人気「エクスプローラーⅠ」の特色とは?
エクスプローラーⅠは、アンティークも現行モデルもコンセプトは変わらず、とにかくシンプル。
フォントやデザインは違いますが、インデックスの「3・6・9」は数字表記、ケースサイズもほぼ同じです。
ちなみに現行モデルがこちら。
アンティークがこちら。
引用元:上下ともに http://www.watchpedia.jp/
デザインのテイストが同じで、相場についてもアンティーク・現行モデルともに安定しています。
また、サブマリーナやデイトナが世代ごとに分かれているのに対し、エクスプローラーⅠは世代では分かれていません。
ここではわかりやすくするため、
①「Ref.6150 & 6350」(製造:1953~56年)
②「Ref.6610 & 1016」(製造:1954~88年/変更点は主にムーブメント)
の2つに分けて、お伝えしてきます。
①現行モデルの基盤、Ref.6150 & Ref.6350
「6150」と「6350」は、エクスプローラーⅠの「ファーストモデル」と言われています。
どちらも年代は1953~1956年。
デザインの特徴は、ゴールドのインデックスを使っていること。
針などの細かいデザインも違います。
こちらが「6150」
引用元:http://watch-monster.com/
こちらが「6350」
引用元:https://www.e-bigmoon.com/
価格表とともに、細かな特色を見比べてみましょう。
Ref.6150・Ref.6350 ~ファースト・モデル~ 価格表
年式 製造時期 |
シリアル | 型番 | 特徴 | ムーブ メント |
買取相場 |
---|---|---|---|---|---|
1953-56 | 09-19 | 6150 | ベンツ針 | A296 | 200万 |
1963-65 | 09-19 | 6350 | ベンツ針 ペンシル針 リーフ針 |
A296 | 100万 |
★特長の意味
※1「ベンツ針」…時針の先がベンツのロゴに似ている。その他にも多くのスポーツウォッチで使用
※2「ペンシル針」…指針の先が、ペンのような形状になっている
※3「リーフ針」…時針・指針ともに、葉のような形状になっている
表のように、「6150」と「6350」は年代もムーブメントも同じ。
違うのは針のバリエーションくらいですが、ご覧のように買取相場は100万円も違います。
その理由は明らかではないのですが、年代なのではと予測されています。
というのも、エクスプローラーⅠは解明されてないことが多く、「6150」と「6350」でも、どちらが先に誕生したかは判明していません。
しかし業者のマーケットでは「6150」の方が高いので、こちらが先にできたのではといわれています。
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②ムーブメントが進化!Ref.6610 & Ref.1016
次に出てきたのがRef.6610とRef.1016。
年代は1954~1988年と、先程の2つと少し重なっています。
こちらが「6610」
こちらが「1016」
引用元:上下ともに http://www.watchpedia.jp/
※写真は2章と同じものです
ファーストモデルとの大きな違いは、何をおいても「ムーブメント」。
「6610」では、世界で初めて両方向回転巻き上げ式のムーブメント(Cal.1030)を搭載しました。
これにより回転率が上がり、より正確な時間が刻めるように。
機能面ではもうひとつ、1971年式から「ハック機能」が付いたことが挙げられます。
ハック機能とはリューズを引っ張った際に、秒針を止めておける機能のこと。
今でこそ当たり前になっていますが、当時は時間を合わせる際に秒針だけ止められなかったため、非常に便利な機能だったといえるでしょう。
ちなみに、ほとんどのアンティークのロレックスにはハック機能はついていません。
デザイン上では、ファーストモデルに比べ、以下の2つが変更されました。
①インデックスが、ゴールドからオレンジに
②裏蓋がフラットに
では価格表を見てみましょう。
Ref.6610・Ref.1016 価格表
年式 製造時期 |
シリアル | 型番 | 特徴 | ムーブ メント |
買取相場 |
---|---|---|---|---|---|
1954-59 | – | 6610 | ミラーダイヤル※1 ミニッツサークル※2 |
1030 | 300万 |
1960-71 | 06-11- | 1016 | ミラーダイヤル※1 ハック機能なし |
1560 | 200万 |
1971-88 | 32-L番 | 1016 | ハック機能あり | 1570 | 100万 |
※1「ミラーダイヤル」……文字盤の塗料の経年変化で、光沢が出てきている
※2「ミニッツサークル」……文字盤の一番外側に分刻みのサークルがある
表の一番上にある「6610」は、安定していたファーストモデルのスタイルはそのままに、ムーブメントだけを変えています。
わずか5年しか作られていないこともあり、ご覧のように相場も大変高いです。
一方、表の一番下、「1016」の1971~88年の製造分は査定価格が100万とありますが、現在は勢いよくアップ。
その理由は2つあります。
1つ目はムーブメント(Cal.1570)の性能。
当時三針時計の中では、ムーブメントの最高傑作と言われたほどクオリティーが高いことです。
2つ目は、ロレックスマニア特有のこだわりにもなるのですが、型番に初めてアルファベットが採用されたこと。
特に製造期間が1年程度と短い「R番」「L番」に関しては、ファン垂涎の逸品。
正直、一般ユーザーからすれば「番号が違うだけで中身は一緒でしょ?」ですが、希少価値の高さと所有する優越感から、マニアの間では今後も価値が上がっていくでしょう。
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ロレックスでは、ペプシモデルの復活で再注目となったGMTがありますが、今日ご紹介したエクスプローラーⅠは、ファーストモデルの基盤をもとに、中身(ムーブメント)のクオリティを上げたことが人気安定に繋がっています。
もしサブマリーナに置き換えなら、海上や海中で使うためバージョンアップが必要になりますが、エクスプローラーⅠに関しては、シンプルさが一番の特色なので、もはや変える必要なし。
こういった背景から、エクスプローラーⅠは不動の人気だと言え、解明されていないストーリーたちも、マニアの心に火を点けるのかもしれません。
現状の相場は先程述べたとおり、アンティークも現行も安定。
強いて言うなら、今回紹介しなかった「エクスプローラーⅡ」は若干人気がダウンしている傾向にあります。
現行モデルは現在Raf.14270ですが、少し前に40万円くらいで買えたものが、今は60万円まで上昇。
また、現行モデルは新しければ新しいほど上がりますが、アンティークはそもそも保存状態に難があるので、新旧は関係なく、「灼け」などの経年劣化により、値段はまちまちです。
もし、エクスプローラーⅠを持っている場合、
今現在すでに高いですが、ロレックスの中でもさらに上がることが予想されます。
それを加味して、ファーストモデルはあまり出回らなくなっているほどなので、今すぐ売らなくても大丈夫でしょう。
とはいえ、情報は常に変わります。
自身でも買取店やネットを活用しながら、今後の動向に注目することをオススメします。